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デル、Tech World 2025で強力なBlackwell Ultra AIサーバーを発表

デル・テクノロジーズは、2025年5月19日に開催されたDell Technologies World 2025で、NVIDIAのBlackwell Ultraチップを搭載した次世代AIインフラを披露した。同社は、1ラックあたり最大256基のNVIDIA Blackwell Ultra GPUをサポートする新しいPowerEdgeサーバーを発表し、大規模言語モデルの学習速度を最大4倍に向上させた。デルのAIファクトリーは、生産性を20~40%向上させるなど顕著な投資効果を示しており、AIが2030年までに世界経済に1.5兆ドルのインパクトをもたらすと予測されている。
デル、Tech World 2025で強力なBlackwell Ultra AIサーバーを発表

デル・テクノロジーズは、2025年5月19日にラスベガスで開催された年次イベント「Dell Technologies World」にて、NVIDIAのBlackwell Ultraチップを搭載した画期的なAIサーバー群を発表し、エンタープライズ向けAIインフラのリーダーとしての地位を改めて示した。

今回の発表の中心となるのは、新しいPowerEdgeサーバーファミリーで、空冷モデルのXE9780およびXE9785、さらに液冷モデルのXE9780LとXE9785Lが含まれる。これらのサーバーは、ダイレクト・トゥ・チップ液冷によって最大192基のNVIDIA Blackwell Ultra GPUをサポートし、Dell IR7000ラックでは最大256基までカスタマイズ可能だ。デルによれば、これらのプラットフォームは従来世代と比べて大規模言語モデルの学習速度を最大4倍に引き上げるという。

また、同社はNVIDIA GB300 NVL72を搭載したPowerEdge XE9712も発表。これはAI学習向けにラックスケールで効率化されており、推論出力は従来比50倍、スループットも5倍に向上している。このシステムは、36基のNVIDIA Grace CPUと72基のNVIDIA Blackwell GPUをNVLink技術で接続し、GPU群が1つのユニットとして動作するラックスケール設計となっている。

デルはAI導入に戦略的に注力しており、企業がAIワークロードをオンプレミスに移行する動きが加速。今後24カ月以内に85%の企業がオンプレミス化を計画しているという。同社のAIファクトリーは、投資対効果として20~40%の生産性向上を実現しており、こうした効率化はAIが2030年までに世界経済に約1.5兆ドルをもたらすという予測と合致している。

NVIDIA創業者兼CEOのジェンスン・フアン氏は、オープニング基調講演でマイケル・デル氏と共に登壇し、「AIファクトリーは現代産業のインフラであり、医療、金融、製造などあらゆる分野の業務を支えるインテリジェンスを生み出します。デル・テクノロジーズとともに、クラウド、エンタープライズ、エッジ向けに最も幅広いBlackwell AIシステムを提供します」と語った。

新サーバー群は2025年後半に提供開始予定で、PowerEdge XE7745サーバー(NVIDIA RTX Pro 6000 Blackwell Server Edition GPU搭載モデル)は2025年7月に登場する。デルはさらに、AI導入を加速し、より早く価値を実現できるよう、ストレージやネットワークインフラ、マネージドサービスなどAI関連機能も強化していく。

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